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バックスピントロフトで決まる飛距離(続き)


 

 そうでなければ、11度のドライバーを買うほうがずっと効果的です。

アッパーブローそのほうが飛距離も伸びますし、OBも減るはずです。

ここまではいいですね? すべて理にかなっていますが、それではスウィング

スピードはどんなふうに関係しているのでしょう? ふたたび、ホースに例えま

す。水道の蛇口を大きく開ければ開けるほど、ホースの先を絞れば絞るほど、水

はどんな角度に向けても、より遠くに飛びます。

これはホースの先から発射される水については正しいのですが、ゴルフ

ボールには当てはまりません。ゴルフボールにはディンプルがあり、フェースか

ら離れるときにバックスピンがかかるからです。

ゴルフボールになぜディンプルがあるのか考えたことがありますか? 1870年

代に入るまで、ゴルフボールはすべて表面が滑らかで、まん丸でした。しかしな

がら、それからまもなく、ゴルファーたちは引っかき傷があったり、少し切れて

いたりするボールのほうがより遠くに、しかもまっすぐ飛ぶことに気づきまし

た。すると、賢いキャディたちはチップをよけいにもらえるように、ベルトのバ

ックルに先のとがった物を刺しておき、ボールに引っかき傷を付けるようになっ

たのです。ゴルフボールのメーカーはすぐさま経験豊富なキャディのまねをし

て、様々な線が入ったボールを作り始めました。そして、ついに単純な皿の形を

したくぼみ(現在はディンプルと呼ばれています)が最も大きな飛距離をもたら

すことに気づいたのです。そして、その後、その理由も明らかになりました。

クラブのフェースから離れるとき、ボールにはかなりのバックスピンがかかり

ます。驚くなかれ、ドライバーの場合は2000-4500回転/分です。このバッ

クスピンがかかることで、ディンプルがボールの下で空気の揚力を生んで(飛行

機の翼と同じ原理です)ボールを浮かせるので、その分スピードで距離を稼げる

のです。ボールにバックスピンがかからなければ、揚力は生まれず、ボールは打

ち出されたときのスピードだけで浮くことになり、その弾道はナックルボールの

ようにふらふらと揺れてしまいます。これでは、飛距離は望めません。

ここで、まとめです。揚力を発生させるにはゴルフボールにバックスピンをか

ける必要があります。そして、バックスピンをかけるには、(a) ロフトを大きく

して、40m/sという平均的なスウィングスピードで打って、適当な打ち出し角

を得るか、(b) 小さなロフトを選んで、49m/sの物凄いスウィングスピードで打

つか、このどちらかです。1桁のロフトで、スウィングスピードも遅いのに、飛

距離を出したいというのは無理な話です"でも残念なことに、ゴルファーの多く

が、ロフト小さいほうが飛距離が出ると誤解して、ロフトの小さなドライバー

を選んでいるのです。

それでは、3番ウッドを使って、・ドライバーと同じくらい飛ばせる人はいませんか?

3番ウッドはたいていドライバーより1〜2インチ短くてロフトもあるものですが、

3番ウッドでドライバーと同じ飛距離を出せるとしたら、それは大きなロ

フトが打ち出し角を高くし、より多くのバックスピンをかけていることで、

ボールの滞空時間が長くなって、結果的に飛距離が伸びているからです。

ゴルフダイジェスト誌 (米国版)2003年ll月号の巻頭特集には、ツアープロ

の多くも飛距離を伸ぼすために、ロフトを少し大きくしているとありました。

これは事実です。スウィングスピードやブロー角に合った最適なロフトを選ぶこと

で、飛距離を最大限に伸ばせるのです。

 ドライバーのスウィングスピードが、大多数のゴルファーと同じく45m/Sを切り、

レベルブローかダウンブローで飛距離を最大限まで伸ばしたいのなら

 14〜15度以上のロフトのドライバーを使うべきでしょう。スウィングスピー

 ドが45〜49m/S程度でダウンブローなら、11〜12度のロフト。それ以下のロフ

 トを使っていいのは、スウィングスピードが47m/S以上で、レベルブローかアッ

 パーブロー気味のゴルファーだけです。

   それでは、どうやって最適なロフトを調べたらいいのでしょう?経験豊富な

  クラブメーカーを訪ねれば、「弾道測定器」という、すばらしい分析装置を持って

  いるはずです。それで、当てずっぼうではなく正確に、あなたに最適なドライバ

  ーのロフトを突き止めてくれるでしょう。

    このテーマを終えるまえに、もうひとつ。ドライバーを13〜14度のロフトの

  物に変えるということは、14〜15度の3番ウッドをお払い箱にするということで

  しょうか?そんな必要は、全くありません。14〜15度の3番ウッドで、簡単に

 ボールを高く飛ばせる技術があれば、最大限の飛距離を稼げるのですから。

 3番ウッドの第一の役割は第2打をできるだけ遠くに飛ばすことであるのを、お忘れ

 なく。ティーアップされたボールではなく、地面のボールを打つことが仕事で

 す。ドライバーは、そうした用途のために設計されていません。だからこそ、フ

 ェアウェイウッドはフェースの高さがあり、ヘッドがドライバーよりずっと小さ

 いのです。ボールを高く上げられない場合は3番ウッドを捨てて、ボールを高く

上げられて、飛距離も稼げる最小ロフトのフェアウェイウッドを、次に飛距離

の出るウッドとしましょう。3番ウッドを使ってもボールを上げられないのであ

れば、キャディバッグに入れておいても全く無意味です。芝がすっかり枯れてい

て、抵抗がない状態なら話は別ですが。

  昨今では3 番ウッドまで "恐怖のロフト消滅"に"感染"し、たいていのゴ

ルファーにとって、3番ウッドで打つことは難しくなっています。以前は3 番ウ

ッドの標準ロフトは16 度でしたが、最近はそれが14、13 と小さくなり、12度と

いうものさえあります。これもすべて、ゴルファーが実際に使えこなせるか否か

にかかわらず、飛距離を宣伝してもっとクラプを売りたいと考える大手ゴルフ用

品メーカーが及ぼした悪影響です。9 〜11 度のドライパーがアベレージゴルファ

ーの飛距離を伸ばさないように、12〜14度の3番ウッドもアペレージゴルファー

の第2打の飛距離を伸ぼしてはくれません。スウィングスビードが速く、インパ

クトのときにボールの後ろに頭を残して打てるユルファーだけが、2〜14度の3 

番ウッドを使いこなせるのです。3番ウッドでボールを高く上げる技術がないの

であれば、自分をごまかさず、15〜16度の3番ウッドを探しましょう。それでも

ボールが上がらないようでしたら、17〜18度の5番ウッドに変えるべきです。

 

 

 

 

 

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