打球の方向、飛距離;弾道は、クラブのロフトと、ライ角と、長さが互いに
影響し合い、スウィングスピードとも影響し合って決まります。ショットの正確
さについて言えば、この3つの中で最も重要なのが長さで、その次にライ角とロ
フトが続きます。ということで、長さに注目してみましょう。
長さとショットの正確さの関係は一目瞭然です。想像してみてください。
10インチのシャフトの先にへツドを付けて、フエアウェイに向けてまっすぐ打って
欲しいとあなたに頼んだら、きっと簡単にできるでしょう。片手でクラブを握
り、膝をついて構えます。飛距離はあまり伸びないでしょうが、ボールをしっか
り捉えて、まっすぐ打つことは簡単にできるはずです。さて、今度は10インチ
から10フィートのシヤフトに代え、同じことを頼みます。どうなるでしょう?
そう、10フィートのクラブなんて、コントロールできません。
ドライビングコンテストが始まったばかりの頃、ゴルファーたちは大男たちが
使う非常に長いドライバーに対し、畏敬の念を抱いていました。それなのに突
然、一般のゴルファーたちもスーパーロングドライバーに興味を持つようにな
り、多くのシャフトメーカーが需要に応えて、特別に設計したスーパーロングの
シヤフトを作り始めたのです。
しっかりボールを捉えられて、飛距離も正確さも得られるクラブの最適な長さは、
10インチから10フィートの間のいずれか。でも、10フィートより10インチに近いのは
間違いない! ゴルフ用品店で見つけた 「標準」サイズが、そのまま自分に合うなん
て思わないでください。
とりわけ、ウッドについては……。昨年の男性用クラブの98%は、
「標準」である45〜45.5インチに作られていますが、45インチのクラブはゴルフ
ァーの90%には合いません。それでは最適な飛距離も正確さも得られないので
す。
こんな言い方もできます。タイガー・ウッズはプロになってからほとんどのツ
アーで、43.5インチのドライバーを使っています。もし45インチのクラブでボ
ールをまっすぐ飛ばせるのなら……45インチを使うでしょう。まっすぐ打てな
いから、使わないのです。もっと長いドライバーを使ったら、フェアウェイをキ
ープすることさえ難しいとわかっているのです。現在PGAツアーに参戦してい
る他のプロゴルファーたちの平均的なドライバーの長さは、44.5インチです。タ
イガーや他のプロゴルファーたちが45 インチのクラブをコントロールできないの
に、あなたがうまく使える道理がありますか?
身長と腕の長さは人それぞれであり、このふたつは最適なクラブの長さを決め
るのに、とても重要です。クラブを買うときには、何よりもまず、このふたつの
正確な長さを測ってください。たとえ、初心者であっても。プロのクラブメーヵ
ーであれ憤必ず測ってくれますし、ゴルフ用品店で測ってくれる場合もありま
す。通常は無料です。また、手首から床までの長さを自分で測る、簡単な方法
もあります。
肩を水平にして、力を抜いてまっすぐ立ち、両腕を脇に下ろして、利き腕の
手首のしわから床までの長さを正確に測ります;測定した値に適したクラブの
長さは、図を参照してください。
プロショップやゴルフ用品店でクラブを購入する場合、あなたに適した長さの
物を置いていないかもしれません。そうなると、メーカーに注文できるかどうか
を尋ねることになるでしょう。有名メーカーでオーダーメイド部門がある場合は
それも可能ですが、どのくらい 「標準サイズ」と差があるのか、適切なスウィン
グウェイトが保てるのかどうかによって、注文が限られます。加えて、オーダー
メイドは2週間一2ケ月かかります。大部分の有名メーカーが採用している流れ
作業のラインでは製造できないからです。
ゴルフ用品店やプロショップが在庫のある標準セットをカットするなど、長さ
の調節を勧めてきたら、どのくらい経験と技術がある店なのかを必ず調べましょ
う。とりわけ、調節後の長さに応じたスウィングウェイトにするためのへッドの
重量調整は、クラブの性能に重大な影響を及ぼします。
しかしながら、最善の策は腕のいいクラブメーカーに長さを調節してもらう
か、できれば、あなたのサイズにぴったり合うクラブセットをオーダーメイドで
製作してもらうことです。
経験豊かなクラブメーカーに任せれば、正しく長さを調節した後の打球の正
確さとボールを芯で捉える頻度は、市販の標準的なクラプに比べて、すぐに大
きな違いとなって現れるでしょう。
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